迷走記

ドイツ就職珍道中「ドイツで鍛える生活」が終わり、ドイツに色んな意味で負けて帰ってきたマユゲ。日本に戻ったはいいが、人生完全に白紙…。そして、事実は小説より奇なり。意外な結末を迎えるまでの日本就職ストーリー。迷走記『まえがき』からどうぞ

 

2. 迷走スタート

**** お店ブーム ****

 

さて。

仕事なんて好きな事しようぜーと。

悪魔にささやかれ、

迷走がスタートしたのが前回。

1.迷走スタート

 

はて。好きな事。

好きな事っていってもねえ。何をするか

 

大体。何をしようか。とか言っている時点で。

大して『好きな事なんてない』ということなので。

そういう人は本来、前職と同じものを選び

『キャリアの継続』という世の鉄則に従えばよい。

ま。これは。

考えればごもっともな話で、理にかなっている。

 

しかーし。

人間。ちょっとした事でネジが1本緩むと。

ガタガタガタッ!って崩れ。

そういう当たり前の考えさえも。

スコンッ!と。抜けてしまう。

 

で。私も。ひょんな事から。

ネジが外れてしまった。

 

そうだ。どうせ働くなら。

好きなものに囲まれて働こう!というわけで、

第一次迷走期。お店ブーム到来

 

販売業。やったことないのに。

こだわり物のセレクトショップなんかで。

店員になろうかと思ってしまった

で。目ぼしい店に行っては。

ウーン。店員が皆20代かあ

年齢オーバーで落ちるから辞めよう。

とかいった偵察を。

3週間くらいやっていた(アホか!)。

 

次。職人ブーム。やっぱり。

なんか物を作る人になりたい。

漆職人とか?靴職人とかパン職人とか?

37歳で弟子入りはあり得んでしょー。

って思ってはいるが。

なんせネジが外れている。

○○、職人』とか検索すると。

村上龍の『13歳のハローワーク』が現れた。 

ここで一瞬、我に返ったが、

またネジがボトっと落ちた

 

ま。手近に偵察できるところから。というわけで。

パン職人が選ばれたのであるが。

あちこちのパン屋を偵察しては。

製造スタッフ募集を探すこと。

再び。1ヶ月くらい。

 

こじんまりしたパン屋に。

『未経験可』というのを発見。

店にある応募用紙を貰ったらなんと。

『うちの店は完全菜食主義です。スタッフにもそれを求めます。

応募前には以下の本を最低2冊、読んでから来てください』

と、但し書き。

『小宇宙と人体と云々~』みたいなノリの本がズラリ。

ヒョ~っ。なんだかねぇ

 

まあ。そのへんの趣向には目をつぶって。

突入の機会を伺っていたらなんと店長急死。

店存続の危機なので当然スタッフ募集も終わる。

(店は後に閉店した)

そして。私も。あれ?一体なにやってたんだろ?

と。我に返ったのだけれど

ホリエモンの収監決定!との記事を見て。

そっかー。

同世代のホリエモンも修行時代に入るのねえ。

私も収監されるつもりでパン屋で修行するか。と。

わけのわからん発想に

 

しかーし。

『パン。別に仕事じゃなくて

自分で作ればいいじゃん。家で作りなよ』

という友達の一言で。まあ。そっか。と。

パン屋ブーム、あっけなく終焉する。

 

次。編集ブーム。

気になる雑誌の編集者採用情報を見ては。

未経験可を探す。

 

次。花屋、園芸店ブーム。

また気になる店に行っては。

偵察に行き、張り紙を見るという生活。

このブーム。また1ヶ月くらい。

 

そのあとまた。家具屋ブームとか、

カフェブームとかもあった。

 

編集ブームと園芸店ブームとカフェブームでは。

はた迷惑なことに数件応募してしまった。

ま。当然。落ちたのだが

送りつけた担当者の皆様。

すいませんでしたー!

 

いやー。今思うと。

なんでこんな事していたのだろう。

と。思うことばかり。

人間って狂っている時は本当に自覚がないです。

 

今。この瞬間も。後々、考えてみると。

はずかしーっ!っていう事をしているのだろう。

そう思うと。

あー。ホント。気が狂います

 

若いころや過去を思い出すと。

いつだって、全てが小恥ずかしいのも。

まあ。同じような事で。一種の狂いである。

 

このあと。さらに迷走します。

 

次回。やけっぱち期。到来す。

 

続き:迷走記 3巻